城ヶ島は海鳥以外にもみどころがたくさんあります。半島の先端にあることから、渡りの季節には海鳥だけではなく、陸の小鳥たちも立ち寄ったりします。ヒヨドリは群になって灯台周辺の林から海上へ出て渡るか渡るまいか、行ったり来たりをくり返しなかなか決心つきません。それを狙ってハヤブサが現れる時があって、それは見物です。島内の林やその周辺では、ほかにアマツバメ、サンショウクイ、クロツグミなどのツグミ類、エゾムシクイなどのムシクイ類、ウソやベニマシコなどのアトリ類など、森林などに生息する鳥が渡りの季節に観察されています。ここは渡り鳥たちの休息地でもあるので、ほかに思いがけない鳥が見つかるかもしれません。海上も海鳥たちだけのものではありません。突然、イルカがジャンプしたり、トビウオが滑空するのが見えたりして目が離せません。観察が終わって磯づたいに歩けば、いろいろな貝や海藻が打ち上がっていたり(時に海鳥も)、きびしい環境でたくましく生きる海浜植物たちが目を楽しませてくれるでしょう。