武山のタカの渡り
三浦半島渡り鳥連絡会(神奈川県横須賀市)
武山(たけやま:神奈川県横須賀市)でのタカの渡り記録
お願い
展望台は、ハイキングなどでお越しの方を優先する様、ご配慮をお願いします。
また、武山山頂は武山不動尊の境内となっており、駐車場として決められたスペースがありません。
参拝なさる方のため、車でお越しの際は、できる限り奥へ詰めて駐車願います。
(こちらを参照ください)
※車の出し入れの際は、声を掛け合うなどのご配慮をお願いします。
※不動院・家屋(生垣)の出入り口、観光協会物置の前への駐車はご遠慮願います。
タカのミニ飛翔図鑑(2012年版)の販売を開始しました
武山で記録のあるタカ類16種中13種(※)について
飛翔写真を掲載し、識別ポイントをわかりやすく解説しています。
販売価格は100円(武山山頂展望台だけでの限定販売です)
2012年版は完売しました。現在、改訂版を作成中。
2012年版に誤りがありました。正誤表 アカハラダカ × Falco soloensis → ○ Accipiter soloensis
年次報告書を販売中です。
下記オーダーフォームよりご注文下さい。
タカの渡り年次報告書オーダーフォーム
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観察地は三浦半島の中央よりやや南に位置する、横須賀市武山(標高200.4m北緯35度13分12秒,東経139度39分21秒)で、武山不動院のある山頂展望台(アゼリアハウス)からの視界は、北西方向を除く270度以上の広範囲を望むことができ、眺望は良好である。我われは、この展望台で毎年秋期にサシバを中心とするタカ類の渡りの調査を実施しており、これまでの観察結果の概要を以下に示す。数値は、観察した日に渡ったと思われる個体の合計である。仕事があるために、この時期に毎日観察した訳ではないので、実際はこの数値の数倍は渡っていると思われる。
アゼリア・ハウスでの観察風景
1996年10月6日は、サシバが約800羽通過し、記録的な数となった。折りしもピーク時に野鳥の会神奈川支部の探鳥会一行が山頂に到着し、川の流れのようなサシバの渡りを大勢で観察するという好機に恵まれた。
観察された種は17種におよび、豊富である。注目すべきはアカハラダカで、迷行か繁殖の結果なのか、興味深い。我々は観察結果から台風による迷行の可能性を検討し、天気図との相関を考察したが、その後、毎年観察されることから、国内での繁殖の可能性も高い。また、2010年には、神奈川県では初認となるアカアシチョウゲンボウが観察された。
横須賀市武山における アカハラダカの記録
BINOS vol.7:111-114(2000)
我われが観察しているタカが、どこから渡って来るのかは、富津方面との協力により徐々に確認できている。富津からの群は離合集散しつつ衣笠山、湘南国際村付近を通過していく。一方、館山方面からの渡りは金田付近に上陸して三浦半島を縦断していく。おそらくその一部が武山上空を通過していくのではと、推察している。(宮脇、阿部)
大きな地図で見る
観察されたタカ17種
タカ目 |
ミサゴ科(1種) |
ミサゴ |
タ カ科(11種) |
ハチクマ |
トビ |
オオタカ |
アカハラダカ |
ツミ |
ハイタカ |
ノスリ |
ケアシノスリ |
サシバ |
チュウヒ |
ハイイロチュウヒ |
ハ ヤブサ科(5種) |
ハヤブサ |
チゴハヤブサ |
コチョウゲンボウ |
アカアシチョウゲンボウ |
チョウゲンボウ |
参考文献:
鎌倉自主探鳥会グループ
「鎌倉周辺におけるタカ類の渡り調査報告(1987)」
Strix 7:255-262(1988) 日本野鳥の会調査研究論文集
武田恵世
「日本列島におけるタカの渡り」
Strix 8:35-123(1989) 日本野鳥の会調査研究論文集
宮脇・阿部
「横須賀市武山における アカハラダカの記録」
BINOS vol.7:111-114(2000) 日本野鳥の会神奈川支部研究年報
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